ハチ公の最後の恋人 吉本ばなな

霊能者の祖母が遺した予言通りに、インドから来た青年「ハチ」と巡り会った私は、彼の「最後の恋人」になった…。運命に導かれて出会い、別れの予感の中で過ごす二人だけの時間―求め合う魂の邂逅を描く愛の物語。

カバーデザインが気に入って何気に買った本ですが、数ページ読んで内容が好みじゃないと思ったので長らく放置していました。
ですが、先日書店に立ち寄った際に、読みたくなるようなイイPOPがついていたので再び読むことにしました。

小説は、人が死ななくて、ちょっとダサくて、面白くてライトであるというものが一番好みなのですが、この小説は見事にやっぱり真逆でした。
人が死んで、どこかオサレで、夢のようで悲しくて宗教も関わり、ヘヴィーでリアリティーには欠けましたが、魅力的なお話でした。

別れが決まっている恋人との限りある時間。
マオとハチのお互いへの想いがステキで、ごく普通の2人の時間がとても愛しく感じられます。
ラストの別れる直前からと別れたあとの文章が、切ないけれどさらりとしていてぐっときました。

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