新月譚

2013年5月4日 読書
やっぱり、どうしても毎回外に出る度に人に道を聞かれる今日このごろ。
先日、カフェで本を読み耽っていると、「すいません。このお店の営業時間教えてもらえます?」と肩を叩かれ、ついに営業時間まで聞かれちよゃったよと半ニヤケ状態で「ちょっと営業時間は、わからないんですが良かったら聞いてきましょうか?」と私。
「いや、そんな、いいです。店員さんに聞いてきます。」と尋ねた彼女も半ニヤケ。店員さんに聞きにいって、営業時間伝えて下さいました。
その情報、今一番知りたかったです。笑
帰り際も挨拶なんとなくしたり。

その時に読み耽っていたのがこちら
『新月譚 貫井徳郎 』
新月譚「しんげつたん」と読みます。「まんげつポン」では、ございません。
名前だけでも覚えて帰って下さいね。
ネタバレになってしまいますが、頭も良くナイスボディなのに、父親に顔が似てしまい、女の体に男の顔が着いてるような滑稽な容姿の女性が主人公です。美しいとは、決して言えない彼女。はじめて男の人を愛するようになります。ですが、唯一の親友だと思っていた女性に彼を奪われ、悲しみのあまり、大胆な整形手術をします。

男性作家さんなのですが、名前を見ていなければ女性作家?と思ってしまうくらいに、女性の心理描写が絶妙です。

単発的な付き合いは特に容姿がものをいってしまうのも事実。
余談ですが、年末に某宝くじ売り場を通りかかった際に、美人の売り子さんには行列ができていて、そうでない方の前はガラガラ。女性の私も、なんだか美人から購入した方が当たりそうな気持ちになるし、美人から購入したい男性達の心理もわからなくないです。しかし、いくらなんでも露骨すぎる男性達に現場を見て引いた記憶が蘇りました。
ちょっとしたホラーより、ずっと恐ろしい顔面格差社会。
整形して美しくなった彼女を見て周りの人間の態度も急変します。

頭も良く、美貌も手に入れた彼女。
果たして、彼女は幸福を手に入れる事ができるのでしょうか。
長編小説でしたが、さらりと読めました。

そうそう、冒頭で書いたカフェで私に営業時間を尋ねてくれた女性ですが、とても可愛らしい人でした。私が男性だったら、今日は一日いけそうな気がすると思っていたかもしれません。笑

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